【HP管理 基本のキ】そもそもホームページの更新管理って、何するの?

「ホームページは作っただけじゃダメ。その後の更新管理が実は大切」というフレーズを、一度は目にしたことがおありかと思います。
「そうは言っても、具体的に何をやったらいいのか今ひとつ分からないし、そもそもホームページは会社案内代わりに作っただけだから。ブログやTwitterならともかく、放っておいても問合せメールだってちゃんと来るし、特にやることないんじゃないの?」
そうお考えの皆さま、その疑問はごもっともです。
更新管理と一口に言いますが、その概念が指し示す内容は色々あり、ネットで調べてもイメージがわかなかったり、面倒そうなので「そのうち時間ができたらやろう」と思っている経営者、担当者は少なくありません。

しかし、更新管理をしっかり続けるのとしないのとでは、時間が経つにつれてやがて大きな差が生じてきます。もしあなたが「よく分からないから」とホームページを作ったままで放置しているとしたら、それは非常にもったいないことなのです。
そこでこの記事では、”超”初心者の方でもわかるよう、ホームページ更新管理とは一体何なのか、その「基本のキ」について詳しく解説してみようと思います。
あなたの会社のホームページ運営の参考として、お役立ていただければ幸いです。

1.「更新管理」としてやるべきことは、大きく3つ

更新管理と言うと、何か画像や文章などのコンテンツを新たに追加したり、リニューアルを行ったりすることを指すように思われるかもしれません。確かにそれらは更新管理の重要な要素のひとつですが、作成したホームページを有効に活用しようとするのなら、他にもやらなければならないことが色々あります。
ホームページの更新管理とは何か、を一言でいうなら「制作したホームページが常に最適の状態であるようマネジメントすること」だと定義できます。そこには、新しいコンテンツを追加して新鮮さを保つことに始まり、もれなく安全にアクセスできるようセキュリティに気を配ったり、情報を必要としている人に広く告知したりなど、多岐にわたる作業の領域が横断的に含まれるのです。そのため、ネット上にアップされている解説記事やマニュアルなどには「管理(マネジメント)」という言葉が頻出し「管理、管理って、いつ誰がどこまでやればいいんだ」と混乱する原因にもなっています。
そういう時はまず更新管理について理解しやすいように、ホームページを「商業施設」になぞらえたうえで、次の3つの視点で考えてみましょう。

  • 制作・運営管理:営業部門
    制作・運営管理は、作ったホームページにお客さまがたくさん集まるよう、マーケティングリサーチをしたり、集客のための策を講じたりする作業です。商業施設で言えば営業部門にあたる機能を担います。
  • 運用管理:保守部門
    運用管理は、商業施設に必ずある「警備・防災センター」のようなものです。お店に相当する個々のコンテンツが問題なく稼働しているか、ホームページが怪しいマルウェアや詐欺メールなどの脅威にさらされていないか、などを見守る大切な作業領域です。
  • 維持管理:総務部門
    維持管理は、毎日の営業が滞りなく無事に繰り広げられているか、細部から全体までを見渡す総務部的な仕事に相当します。ホームページというお店が入居するサーバやドメインに問題がないか気を付けたり、何か障害が起こった時に適切に対処することが求められます。
    では次章以降で、個々の「管理」について解説していきましょう。

2.制作・運営管理

ホームページにおける「営業部門」としては、少しでも多くの人々の目に留まるよう対策を施さなくてはなりません。またせっかくアクセスしてくれた人が、内容に満足せず離脱してしまうのも未然に防ぐ必要があります。
ネット上でプレゼンス(存在感)を高めて多くのアクセスを集め、一定の売上を確保しているホームページはそこのところをしっかりフォローしています。リアルなビジネスにおいても、どのような顧客層がどのエリアからやってきて、どんな買い物をしているのか、顧客満足度はどうなのか、ということをしっかりリサーチします。作ったままに放置し、誰が訪れたのかお客さまの方から声をかけられるまで分からないホームページは、人通りのない路地裏にひっそりと開いている無名店と同じです。

また、ここで単に「運営」ではなく「制作・運営」管理と言っているのは、この仕事の範ちゅうにホームページのコンテンツを作る「制作」の段階も含むからです。自分(自社)のホームページがターゲットとして狙う顧客層に合わせてコンテンツの内容を構成したり、検索キーワードを意識したタイトルや文章を考えたりするのも、重要な「管理」の一部です。
この視点での具体的な作業内容について、以下に述べていきましょう。

アクセス管理

自分(自社)のホームページに、どのくらいの訪問者がどのような状況で集まっているのか、を把握する作業です。
ホームページは電子的なネットワーク上の存在ですから、アクセスに関するあらゆるデータを得ることができます。どんな時間帯にどのサーバを経由して、どんな端末から訪問者が来訪したのか。またどのページにどのくらいの時間滞在したのか、成約(cv=コンバージョン)に至った率はどのくらいなのか、といった情報などが、一見目に見えない形でサーバに蓄えられているのです。
そしてそのデータは、実は可視化することができるのです。この作業を、通常「ホームページのアクセス解析」と呼んでいます。
制作や運営を専門会社に委託している場合は、その会社に依頼すればデータを開示してもらうことができます。外注せずに自社で制作している場合は、ネット上の解析ツールを利用してアクセス状況を把握することが可能です。

最もよく利用されているツールは、Googleが無償で提供している「Googleアナリティクス」です。アカウントを登録するとトラッキングコードという固有のタグが発行されるので、それを計測したいwebサイトに埋め込んでデータを取得します。
データの読み方などは、慣れていないと少し難しいかもしれません。しかし自前でホームページを作成できる能力があれば、チャレンジすることでアクセスの状況を的確に把握できるようになります。
レンタルサーバを利用している場合は、サーバの運営会社がログというアクセス履歴をもとに解析したデータを提供してくれるので、そちらを活用するのもよいでしょう。詳しくはサーバの運営会社や、ホームページ制作代行会社にご相談ください。

私たちリップルネット株式会社では、お客さまのホームページ運営・管理が常に最適の状態となるよう、様々な支援を行っています。更新管理に関するご質問やお問い合わせなど、ぜひお気軽にご相談ください。
▷ホームページ管理の基礎知識や外部委託する際のメリット・デメリットについて

集客施策


これはアクセス管理で得たデータをもとに、もっと多くの人々の訪問を促し、さらには購入・契約の率を上げるよう策を講じていく作業です。最初のうちは、外部の専門機関と共に対策を検討していく方がよいでしょう。できれば、制作の段階からどうすれば人の集まるホームページになるのか、あらかじめ施策を考えたうえで立ち上げる方がより効果的です。

集客施策を立案するにあたっては、参考となる指標がいくつかあります。一例をあげてみましょう。

  • セッション:訪問者がホームページに一度アクセスすると、「1セッション」としてカウントされます。実店舗で言えば「お店に来店された数」ということで、1日に100人のお客さまが訪れたら100セッション、うち50人が一度退店(離脱)され、その日のうちに再来店されたとしたら計150セッションとなります。
  • ページビュー(pv):ホームページの中には店頭にあたるトップページ、コーナーに相当するカテゴリーページ、個々の商品ページ、お問い合わせフォームなど様々なページがあります。それらのページが何回見られたか、を測る指標が「ページビュー」数です。
    1セッションごとで見れば、その訪問者がどのページを何回見たか、が分かります。また、累計数で測れば、最もよく見られているのはどのページで、逆に人気のないページはどこか、ということが明確になります。
  • コンバージョン率(CVR):成約率とも言います。セッション数に対して、商品やサービスの購入に至ったり、訪問者が問い合わせや登録など何らかのアクションを起こした率をこう呼びます。セッションやpv数を増やす施策も、結果的にCVRの増加を期待して行わなければ意味がありません。

これらの指標を見て、結果により取り組むべき集客上の課題を明らかにしていきます。例えば、ホームページ開設以降にセッション数そのものが伸びていないのであれば、ホームページの存在自体がほとんど知られていないのではないか、という仮説が成り立ちます。
この場合は次で説明するSEOを見直してみる、SNSやQRコードを使って広める、マスメディアやパーソナルメディアにニュースリリースを送る、などの客を呼ぶ施策が必要です。
CVRの数値が低い、またセッションがあってもすぐに離脱してしまう、ホームページへの滞留時間が短い、などの場合はホームページの構造や内容の見直しを行います。
訪問者が求めている情報になかなか到達できない構造になっていたり(集客導線設計の問題)、コンテンツの魅力が薄かったり(企画や文体、デザインなどの問題)すると、訪問者はすぐにあきらめて他のページに移動してしまいます。
そうした事態を防ぎ、ホームページをより効果的なビジネスツールとして機能させるために、大小さまざまな改修を行うことが実は最も重要な集客施策なのです。

SEO

SEO(Search Engine Optimization:検索エンジン最適化)は、わが国でインターネットが普及し始めた1990年代からその重要性が意識されている考え方です。簡単に言えば「Googleに代表される検索エンジンに、自社のホームページが価値ある情報群であると認めてもらうための対策」のことです。
過去様々な方法論が考え出されてきましたが、今の検索エンジンは「検索して情報を探すネットユーザーにとって、有益な情報、役立つ情報を分かりやすく提供するwebサイト」にこそ価値がある、と評価するようになっています。
あなたのホームページにたどり着く人にとって、どんな価値を提供するのか、というのはあなたのビジネスの根幹にもかかわってくる非常に重要なテーマです。それを分かりやすく自然な文章で表現し、質と量を兼ね備えたコンテンツとしてそろえることが今のSEOに必須の条件となります。
望ましいホームページの制作・運営のためにどのような検索キーワードを設定としてコンテンツを作りこむべきか、などテクニカルな知識も多少必要となってきますので、SEOに関するノウハウやリソースが自社内にない場合は無理せず、専門家の知見を借りつつ吸収していくのがよいでしょう。

広報・広告

リアルのビジネスと同じように、ホームページに関しても広報・広告の重要性は無視できません。例えば前述したように、SNSでホームページの内容を拡散したり、ニュースリリースを発行する、名刺や郵便物にQRコードを表示して広めるなどの手段も広報活動の範囲です。またLINEやフェイスブック、YouTube、クラウドファンディングなど入口のチャネルを増やすのもひとつのやり方です。
これらは原則無料、ないしは低コストで展開することが可能ですが、効果が出るまで少し時間がかかります。それに対し、即効性がある代わりにある程度の費用がかかるのが広告です。
例をあげると、あるキーワードで検索した時に、ブラウザの上部や下部に 表示されるよう「区画を買う」ものが「リスティング広告(検索連動型広告)」と呼ばれる広告です。
キーワードの数や種類により費用も変動します。自社のホームページの集客にどのような広報・広告のスタイルがマッチするのか、費用対効果も考えながら計画を練ってください。

コンテンツ管理

コンテンツ管理とは、定期・不定期で行われるホームページの、コンテンツの更新管理作業です。新しい商品をアップする、在庫切れを削除する、価格を改定する、説明文を追加する、などほんのちょっとの修正や更新も、適切なホームページの運営に貢献します。
更新が頻繁に行われないホームページは、開店した時のままの状態が続いている店舗のように新鮮味が感じられなくなってしまいます。お店で商品を入れ替えたり、季節ごとに陳列イメージを変えたりするようなイメージでコンテンツを新鮮に保っていきましょう。

3.運用管理

運用管理の仕事は、主に保守保全の側面から行う管理です。リアルな店舗では設備が古くなったり故障したりする前に、定期的にメンテナンスして障害を未然に防ぎます。それと同様に日頃からメンテナンスに気を配り、また情報の流出や不正なアクセスが発生しないよう見守ることが大切です。

メンテナンス

ホームページで発生する主なトラブルに「メールが届かない」というものがあります。原因としては何らかのシステム障害、メールサーバーの容量オーバー、メーラーの設定ミス、迷惑メールBOXへの誤配信などいろいろですが、例えばそのようなことができるだけ起こらないよう日頃から注視しておくことが大事です。
メールだけでなく、掲載しているコンテンツがPCやスマホなどの端末で思い通りに表示されているか、リンク切れは起こしていないか、OSやブラウザのバージョンアップに対応しているか、などチェックすべきことが色々考えられますので、ユーザーの立場に立って日々自社のホームページを検証する習慣をつけましょう。

セキュリティ対策

セキュリティは比較的イメージしやすい管理項目です。怪しいメールやマルウェアの危険性が年々増大していますので、素性の分からないメールのリンクは踏まない、サーバのセキュリティ状況を把握しておく、など防衛面でのセキュリティは万全にしておいてください。
ホームページ管理を外注している場合は、セキュリティ面もサービスに含む場合がほとんどですので、よく確認しておきましょう。

CMSメンテナンス

CMSとは、ひょっとすると聞きなれない言葉かもしれません。
ブログやホームページ制作でよく利用されるWordPressというツールを聞いたことはありませんか?CMS(Contents Management System:コンテンツ管理システム)はWordPressなどに代表される、web上の制作支援ツールです。
これを活用することにより、htmlやcssなどコーディングに関する知識がなくても比較的簡単にホームページなどを作ることができる、と言われています。
とはいえ、やはり初心者にはやや難解であることには違いありません。WordPress以外にもCMSは色々ありますが、それぞれにインターフェイスなどは異なります。またCMSのバージョンや「プラグイン」と呼ばれる連動プログラムの有無、種類などによってもできること・できないことが変わってきます。
これらについては正しい知識をもとに、適切にメンテナンスする必要がありますので、web上で公開されている記事を参照したり、専門会社に相談するなど学習を重ねて対応することをおすすめします。

4.維持管理

ホームページが滞りなく適切に運営されるよう、ドメインやサーバといったベースになる部分の維持に努めることも重要な管理業務です。

ドメイン設定管理

ドメインとは、インターネット上でホームページを表示させるための、唯一無二の住所です。リップルネットで言えば、上部に表示されているURLのうち「rip-ple.com」がドメイン(ドメインネーム)です。
独自ドメインを取得すれば、他で使っていないオリジナルのドメインでホームページを公開することができます。
既存のサービスを利用してホームページ制作を行った場合は、原則として
https://●●●.thebase.in(ネットショップ開設・BASEの場合)
https://www.facebook.com/●●●●(facebookに開設するショップの場合)
のように、ドメインの一部がサービスを供給してくれる事業者の仕様に準拠します。
それぞれにメリット、デメリットがあり、ドメインの登録(購入)方法も異なります。有効期限や取得権利者(所有者)、どんな文字列にするか、など十分に検討しなければなりません。

サーバ設定管理

制作したホームページのデータは、サーバと呼ばれる格納場所に置かなければ公開できません。サーバはドメインと関係が深く、上記に示したBASEやfacebookなどの場合は特に何もしなければそれら事業者が用いているサーバ内に置かれます。
独自でドメインを取得する場合は、自分でサーバを見つけて契約する必要があります。個人や中小企業では、レンタルサーバを活用するケースがほとんどです。料金や容量、接続スピード、使用できるアカウント数などが異なりますので、事前によく検討してください。
契約更新をうっかり忘れると、ホームページが表示されなくなってしまいます。
メールのアカウント管理もこの仕事の範囲なので「メールが届かない、送れない」などのトラブルにも対処する必要があります。

SSL

SSLとは、閲覧者が安全にホームページにアクセスできるよう電子信号を暗号化して通信する仕組みのことです。個人情報をやり取りする際など、情報の漏えいが起こらないようにする目的で導入され、ほぼすべてのサーバでこのSSLが推奨されています。
SSL未対応のホームページは「このwebサイトは保護されていません」というようなアラートが表示されることもあり、信頼性において問題となるので、必ず設定が必要です。

障害対応

何らかの障害が起こった際には、その原因を早期に突き止めなくてはなりません。前述したようにメールの送受信ができなくなったり、突然ホームページが表示されなくなったりする事態に遭遇すると慌てますが、まずは落ち着いて対処することが大切です。サーバの管理会社やホームページの制作会社など外部の連携機関と共に原因を探り、適切に対処することが求められます。事前にセキュリティや障害対応の要件がどのようになっているのか、契約内容について確認をしておいてください。

以上、この記事ではHP更新管理について、基本的な内容を解説してきました。すべてを自分でやろうとするとなかなか大変なように思えますが、実際には制作会社や管理運営をしてくれている会社に依頼すれば、色々なサポートが受けられます。
私たちリップルネットでは、低コストで日々のコンテンツ更新からドメイン管理、サーバ管理まで一貫して請け負っています。

▷ホームページ更新管理サービス
ホームページ管理についてのお悩みにも、ご相談をお受けしております。効果的で望ましいホームページ運営を行うための選択肢として、どうぞご検討ください。

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